蒼穹の昴 読了

最初はまぁ、西太后あたりってもう近現代ぢゃん…しかも愛新覚羅って女真族国家ぢゃん…くらいにしか思ってなかったので手が出なかったんだけど、ふとしたきっかけで読み始めてみると面白くて面白くて、一気に4巻よんじゃいましたw

主人公は架空の人物で、李春雲という少年。貧乏で糞拾いで生活をつないでいた少年は、村にいついていた占い師の白太太が少年を見かねてついた嘘のお告げ「おまえはすべての宝を手にする、昴の星がついている」というのを信じ、自ら宦官となる。ちなみに最終的には西太后の一番側近となる宦官になる。
読み終わって最初に思ったのは、浅田次郎うまい!wって感じでした。何がって、伏線の張り方とかおちの付け方かな。そんなに読書するほうじゃないし、とやかくいえる読書人でもない私ですら、なんか読み終わった後に余韻に浸れる・おちに満足できる・切ないなどなど、読んでよかったーおもしろかったー!って思いました。
タイトルの蒼穹の昴っていうのもよく考えられているっていうか、そこにちゃんとおちがあるのが良かったです。
歴史物を人物伝的に読むのが好きなほうなので、それぞれのキャラクターの描き方とかもとても面白くてはまれました。
特に西太后ってイメージ的に鬼女っていうのが結構あるけど、ここでの西太后は全くそんなことはなく、むしろ慈悲深い一人のかよわい少女の一面と皇帝として威風堂々と覇を唱える人物としての一面を併せ持つ一人の人間として描かれていたのが印象的でした。そして、私利私欲の政権維持や未来永劫の存続をかけた皇帝ではなく、そのすべてが一つの大きな時代を終わらせるための皇帝としての位置付けも面白いなぁって思いました。
名前や官職が中国読みのルビだったりタルタルの読みだったり、名前だけでも一杯あったりで最初ちょっととまどいましたが、文体自体難しくないし、慣れればすっとはいってきて、いつのまにかどっぷりでしたw
まぁそんなわけで、おしまーい…とおもいきゃ、これって「珍妃の井戸」「中原の虹」に微妙に続いているらしく…wとりま「珍妃の井戸」読み始めましたが…w電気とか汽車とかそのたぐいがでてくると、私の頭の中ではすでに歴史小説的な扱いができないのでどーなんでしょうねw

もひとつ。ついに「Three Kingdom(三国)」っていう中国大河ドラマ三国志に手をつけてしまった…(°д °;;;ながぁ〜いんだよね…これwTUTAYAに1コーナー設けてあって、すっごい気にはなってたんだけど…wそんなわけで少しずつDVD鑑賞中だったりしますw